【人】 超福男 ルーナ――かつて ダンジョン深層>>136―― [男から見たアナトラは気品溢れる女だった。 >>99質の良い赤い服も白磁のような白い肌に合っている] さあてな、花のことはとんと詳しくないんだ。 『都市』の花屋が言う売り文句がさっきのそれで。 小さくて華憐な花が咲くんだとさ。 実際深層でも咲くか浅層に運ばないといけないかは。 ちょっちわっかんねえな。 [男は知らぬことは知らぬと言い見栄を張ることはなかった。 月見草の扱いは既に贈ったアナトラ任せだ。 花を愛でる女はそれはそれで良い絵になる] ま、アナトラちゃん程綺麗じゃないだろうがな。 [女の子を口説くに減らぬ男の口は代わりにそう宣った。 彼女が吸血鬼であると男は知っている。 秘密と言い含められているので男から口を割ることはないし、彼女自身の過去にも興味はなかった。 語られれば覚えておくが百年も前のことなど聖職者は兎も角一般人にとってはおとぎ話に近しい。 時折訪れこうして何かしらを贈り、過去の物語を聞くというのも男の楽しみの一つであった**] (139) 2023/01/06(Fri) 1:24:11 |