【人】 1年生 朝霞 純ーいつかの回想ー [いつだったか。自己紹介をそれとなくしたときだろうか。 相も変わらず口下手な自分の後をそれとなく継いで場の雰囲気を明るくしてくれた人だった。 軽い調子で浪人生だと明かし、それを馬鹿にさせないノリの良さ。空気のコントロールの上手いこと。 それで気にはなっていたが、明らかに自分より歳上の風体と時々に香る煙草の臭いは親近感よりも近付き難さを強く感じて、周囲と何もかも違うのに溶け込んでいく彼を羨ましく思い、、ああなれたらと思ったことを覚えている。 羨望を感じるより、場を繋いでくれてありがとうと言えたらよかったのに。] (141) 2022/09/01(Thu) 22:49:54 |