【人】 酒屋の息子 ヤスヒサ[そして、ピンポーンとボタンを鳴らしたのは日が暮れてからだった。 少し遅くなってしまったかもしれない。 いつもの時間と異なる時間に此処を訪れるのは不思議な感覚だ。そういえば、旦那さんは帰っているのだろうか。別に鉢合わせしても、やましいことはないのだけど。ないと思うけれど。ないよな。 うん。 ただ、できればあまり会いたくないな。と思う。 悪い噂を別にして 彼女を射止めたというのが、心をあまり綺麗にさせてくれない。彼女が扉を開ける前に深呼吸を一度し] こんばんは、二川です。 [そう告げ、開く扉に。 明るい百合や、薔薇などオレンジ系の花と、黄色の小さな花を組み合わせた花束と一緒に顏をのぞかせるだろう。もちろん、赤ワインも忘れていない。 ビーフシチューの暖かな匂いは漂うか*] (146) 2022/05/18(Wed) 22:31:23 |