【人】 教師 ジャン・ヴェレーノ−灰原という生徒− [校則というのは実に奇妙なものだ。 差別を無くそうと言っておきながら「清き学生」であることを美徳にし、時には他を認めないと言わんばかりに強要する。この排他的な美徳が既に差別であることを、教育現場の者は誰も教えはしない。 とはいえ確かにませた子供のお洒落気取りも一定数いるから、不自然な髪染め等へ見逃しはしなかった。だが.........] 灰原。一つだけ聞かせてくれ。 お前のその髪... 切らないのか?切れないのか? それとも...切りたくないのか? [何か事情がある者がいる事もまた確かで。そんな事情を感じさせられる者には必ず問うことにしている。それはもちろん、灰原にも。 果たしてどこまで答えてくれたのだったか。 しかし校則は校則だ。事情があるからと言ってもこちらだって見逃しはしない。 だから頭髪検査なんてものがある度俺は彼女に言っただろう。] ...............減点だ。 [それ以上の言及はしなかった。直せと叱ることに意味は無いのだろうと思うと、これがこちら側が最大限に譲歩出来るギリギリの判断だった。]** (147) 2020/07/24(Fri) 8:25:20 |