人狼物語 三日月国

224 【R18G】海辺のフチラータ2【身内】


【人】 Chiavica テオドロ

>>141 ヴィンセンツィオ 0日目

「それが気軽であることは滅多にないですよ。大抵の人はコストを支払うという行動を嫌がる。一見問題無さそうに見えても、後から本当は嫌だったと掌を返すこともあります。

 俺はそれを厭わないことが確実だから、さっさと払ったら話が終わるんです」

実態はもう少し根深く、迷惑をかけることこそが酷く億劫なようで。聞きようによっては自分だけを信用している、と言っているかのような発言が帰ってくる。
理屈の前に、もっと単純なものがあるから、それで済ませてしまっている。

奉公とまではいかないだろうが、滅私の姿だ。
自分を切るより優れた、人々に幸福を招く解決法は無いと思い込んでいた。

「……そうして今、綿々と教えが続いているわけですか。

 その言い方の方が馴染みがありますね。無償の優しさではなく、感謝や労い、ある程度の打算。そういうのが混じっているなら理解しやすい。
 仕方のない人達、やはり出世するのも楽じゃありませんね」

ただ、少しは気を許せる人も増えているのか、
柔らかい態度といい、嫌味の少ない微笑みといい、
今でも良い影響を受けているのは間違いなさそうである。

「……その、ヴィンセンツィオさんも、
 買い物の用があったりするんですか?」

並んで歩く先に思い当たり、流石に気づく。
積もる話もあったものだから気を遣わせてしまったとまでは思わないものの、申し訳なさ程度はあった。

#街中
(153) 2023/09/14(Thu) 20:33:23