【人】 青春ハンター 小鳩絆[それから文学部に掛け持ち入部できたかどうかは、 部長さんと顧問の先生の判断によるところだったかもしれないけど、 何がどうあれ私は定期的に文学部に顔を出すようになった。 基本的には読む専で、試しに自分の作品を書こうとして、 書けなくて悩んで、書いては消して折り畳む。 何せ、自分の半生が虚無だったから、 書けるような引き出しが青春モノしかない。 無理に自分の経験談を交えて書こうとすると、 あの時の死にたくなる気分が込み上げて、 部室の中で蹲って泣いちゃいそうになった。] 何か残したいなぁ。卒業までには。 [ペンで唇を叩きながら、悩める乙女の表情。 静かな執筆時間が増えていった。**] (154) 2024/11/13(Wed) 15:25:27 |