人狼物語 三日月国

5 光と闇の幻影月蝕〜Phantom lunar eclipse〜


【人】 まつろわぬ白の神子 マシロ

[先ほど委員の子にそうしたように、指先を切って、その傷口から零れる血を鏡のように凪いだ湖面へと注ぐ。

ぽたり、ぽたりと、赤い珠は白い輝きを浮かべる月へと落ちてはそのたびに、水面に映る像を揺らした。

やがて、指先の血が乾き湖面に落ちることが無くなったころには湖面に浮かんでいたはずの月も、数多の星を浮かべた夜空もまるで幻であったかのように消えてしまっていただろう]
 
 今は、こうするしかできないけれどね。

[かつて存在した、あの人とも縁のあった湖。
それを鏡代わりに用いて、月に在るあの人と縁を繋ぐ。

月神コーネリアスと――…白の不死鳥、
真白なる金剛石と呼ばれたものの命を。

これで、仮に誰かが月にいるあの人を害そうとしても、
仮死状態になるだけで完全に止めを刺すことは出来ない。
何しろ、不死たる存在と命が繋がっているわけだから。
それを解除するには……この呪術を為したわたしを、
この世界から排除するより他にない。
それは、あの委員に関しても同様だ。]
(155) yuno 2018/12/15(Sat) 20:46:57