【人】 メカニック ゾズマ【回想】 [2年前、当時大学を卒業して間もなかったゾズマは、とある宇宙船の整備班の一人に抜擢された。 とはいえこの時は、発着惑星上での機体整備のみを担当した(つまり上船クルーにはなれなかった)。“宇宙環境への適応のための訓練を修了していない”というのがその理由。 それでも、未だ末端扱いの整備士ながらも、大役は大役。 船着き場にて最終チェックをしながら、無表情なりに誇らしさを抱いていたのを覚えている。] はい、地上でやっとくことは全部完了したし! 艦体から船外スーツまでバッチリ、 あとは安心していってらっしゃいって感じ! [若手中の若手メカニックは、これから宙へ向かう乗員たちに、自信満々にそう告げて送り出したものだった。] (155) 2022/07/10(Sun) 11:38:07 |