[ 扉を開けようとする自分を止めると
スタンレーさんは代わりに扉を開いてくれる
紳士的で、強い人
>>134 芽生える尊敬の念に、私は
─── ほんのりと、怖さを覚えた。
もし、この尊敬の念が親愛の念に変わったら?
出会ったばかりの人、そんなに親しく
なるわけないと思っていても
もしかしたら、が拭えず心にある。
ここには理解してくれる人がいない。
ならば、話した方がいいのでは?
それか、離れるべきなのでは?
…… どちらも取りたくなくて、
気づかれないように、そっとまた
胸の前で両手を握りしめた。 ]