![]() | 【人】 七川 惺“神宮さん……いや、景君。” [懐かしそうに目を細めて昔の呼び名を。 相手は、昔から此方のことは苗字呼びだったかどうか。] “私は、自分に嘘をついてました。” “いや、さっきまで本当にそう思い込んでました。 一人でも多くの人を救いたいって。 でも津波を逃れて洞窟の中に逃げ道を見つけた時。” [そこで、隣に座る神宮景を見つめた。 少年の日のように、何の曇りもない瞳で。] “貴方の手を最後まで掴んでいてよかったと。” すまない、叶えられなかった七川惺の願望が ]少し混じっている。 (162) 2025/08/13(Wed) 1:15:51 |