人狼物語 三日月国

203 三月うさぎの不思議なテーブル


【人】 厨房担当 ゲイザー

[その上で速崎は――笑みの消えた顔で告げる。
 悲しげな顔でも青い顔でもなんでもなく、ただ、淡々と事を告げるだけの無表情で。]


 ……そんなハヅキん、なんだもの。
 私は、あの人と付き合っちゃいけない。


[この言葉は本来なら、葉月その人に直接告げなければならないこと。けれども告げるチャンスがあった日には、まだ自分の中で、その解――「付き合っちゃいけない」理由を示すことができなかったのだ。

 葉月の姿は、今の速崎の瞳には映っていない。
 大咲の出勤にも気づかないレベルで、目配りが行き届いているようでいて実は妙に余裕のない慌ただしさ故に、仮にこの時葉月が既に店にいたとしても気づいていない。
 それ故に、まるで陰口めいた言葉のようにも、内心でふっと感じてしまう。]
(164) sakanoka 2023/03/07(Tue) 19:24:14