人狼物語 三日月国

148 霧の夜、惑え酒場のタランテラ


【人】 砂の民 スティグ

― 城下町 ―

[東の国々の戦争は数年前に終わった。
どこかが滅んだというわけではなく、ある程度長引いた戦争に互いに嫌気がさし、何となくの交渉により終わった戦争だった。
それでも多くの街が被害を受け、多くの小さな村がなくなり、それ以上の多くの人が亡くなった。

そんな村のうちのひとつが、自分の生まれた…いや、育った場所だった。]


いやあ、いつ歩いてもにぎやかな街だねぇ


[いかにも観光客然として辺りを見回しながら、売っていたハムを挟んだ黒麦パンを口に頬張る。
実際に観光客なのだが、それでももう数日はこの街に滞在しているのに、自分の出身地とは全く異なる風景をまだまだ見飽きることはない。
賑やかな街並みを眺めながら歩いていると、ふと屋台の主人と買い物に来たらしき街の人々のうわさ話が耳に入った。

『これから気温が下がりそうだ。
そろそろ、深い霧の夜が来る…』
]**
(166) wallander 2022/05/21(Sat) 8:20:12