【人】 教師 落川 禅[頭上で鳴り続ける花火の音と、歓声を遠くに聞きながら。 一度伏せられた瞳がこちらを向く。 それは、何かを悟ったように大人びていて。>>71>>72 ほんの少しだけ、胸が痛んだ。] ……ああ。 言ったろ、俺は『先生』だって。 どんなやつでも生徒に頼られれば手を伸ばすし、 いいところがあれば褒めるし、 間違ったことしてるなら叱ることだってする。 ……そうしていつか、 大人になってく生徒を送り出さなきゃならない。 先生だからな。 [そうやってこれまで、数えきれない生徒を送り出してきたし。 これからも、送り出していくつもりでいる。 だから、今なんてのはいつか終わる儚い夢だ。>>70 空に弾けて散っていく、花火のように。] (166) 2021/07/29(Thu) 3:47:24 |