【人】 天野 時雨[ 物騒な代物から目を離さないまま、そっと部屋を後にする。 なぜ、あんなものが? 本物なのだろうか。 大事にしたくない、と話す彼女のことはわかれども、 これは連絡をすべきなのでは。 それがあると言う事は、中身を持った人間が、 この船にいる、ということなのだろうか。 そう思えば、知らずのうちに心臓が鳴る。 可能であるなら、その物騒な代物を、 この部屋から持ち去りたい。 そう思ったけれど、その願いは、 叶ったか、叶わなかったか。]* (167) 2020/07/17(Fri) 22:51:53 |