[
>>105どうやら新婚旅行の企ては
琴羽にも気に入ってもらえたらしい。
嬉しげな様子に、こちらもまた相好を崩すのだった。
(自分の前でこんな表情を見せてくれるとは。
同じ布団つむりでも実に隔世の感である等と
密かに感慨に耽ったのは内緒である)
>>106そうして身を起こした琴羽がそっと寄り添ってくる。
朝の大気に冷やされていた身体には
それは少々刺激が強すぎる程に心地よく]
ん。あぁ……
[身を律し、口の端を真一文字に引き締めて。
やわらかなぬくもりと
その身の薫りを甘受するのであった。
……役得などとは思っていないぞ。うむ]