![]() | 【人】 日本舞踏家 月嶺 澄翔― スタジオの食堂で ― [それは、僕がもずく愛を口にしていた頃合いだったと思う。 "おつかれさま"とかけられた声に顔を向ければ、そこにはスーツ姿の古河さんがいた。>>176 そういえば、タカトさんたちはサラリーマンを描く話だったと聞いてはいて。] お疲れ様です。 こ……、冬梨さんも休憩ですか? [古河さん、と言いかけて切り替えたのは、大守社長のことを既に脳内では"タカトさん"と呼ぶようになっていたから、足並を揃えてというか……あとは、姉がユーリトーリトーヤと何かの活用のように口にするものだから、それが移ってしまったというか。] おかげさまで、東堂さんにおんぶにだっこで どうにかミスも少なく演れています。 [気遣いの声をかけてくれた冬梨さんに告げたところで、トレイの傍らにかさりと置かれた袋の中身に気が付いた。 透明なカップに透ける、卵色。蓋部分に"プリン"の文字が見えて。] ありがとうございます。 頂戴します。 [交わせた言葉は二言三言。 私もオンエア、心から楽しみにしていますと頭を下げ、立ち去っていく冬梨さんを見送った。 何というか……後ろ姿でさえ、とても雰囲気のある人で。] (180) Valkyrie 2025/08/15(Fri) 19:44:53 |