【人】 人文学部 1年 江藤 頼安─哲学科・ゼミ室─ [神智学の本をダラリと腑抜けた格好で読んでいると、先輩から送られてきた簡素な一文>>55。 それにニンマリとした笑顔を作ったに違いない。片手で思わず口元を隠した。] [講義のない日は本当に時間の感覚が判らない。 教授はだいたいいつも不在の、先輩も同輩も誰一人喋らないゼミ室を抜け、でーじ先輩の家へと急ぐ。 授業が始まる前の早朝に、部室に大量のチョコレートを差し入れた。本音は和花さんへの迷惑料とアンネへの礼のつもりで。けれど本当に何だかんだ、良い居場所なのだ、映研という場所は。 映画にのめり込むでもない俺は、フツーのサークルなら(交友系でもない限り)良い顔されないだろうし。] (自己中だし。ホントすいませんでした。) [心の中で呟いて。季節限定のチョコレートをズラリと積んできた。そのやり方もまた、容量悪いなとは思うけど。また次に合うときには、ちゃんと謝ろう。 面倒見のいい同期にも、改めて伝えよう。 そうしたらきっと、俺は色んな情報に驚く事になるんだろうな。]* (182) 2020/11/15(Sun) 21:22:26 |