【人】 泰然自若 シトゥラ>>178 襲撃者 ご明察。シトゥラは瞬時に判断できない。 故に、認識した瞬間赤混じりの水で覆ってしまう。 その程度で不発になるとは思っていないが、威力が少しでも弱まればいいという考えだ。 曲がり角に着けば盾を蹴飛ばすーーいない。逃げやがったなァ! 直様、追いかけようとし……背後から激しい光と音が襲う。 視界がホワイトアウトする。 何処か懐かしい感覚だ。 音に頭を揺さぶられて膝をつく。 「…………クソが」 光とは関係なくボヤけ始める視界に、このまま逃げる襲撃者を探知するのは不可能だと悟った。 曲がり角の向こう。もうひとりの襲撃者の射程外に転がり、シトゥラは荒く息をしながら座り込んだ。 ーー救援がなければ、追撃で殺される可能性が高い。 そうでなくても、治療装置に放り込まれなければ遅かれ早かれ出血多量で死ぬだろう。 【奇襲】 (188) 2022/02/21(Mon) 12:59:07 |