【人】 美雲居 月子 ───椿 [ また勝負しような、と言いながら ひらひら手を振る彼に笑いかけて。 迷ったように瞳を伏せて。 それから上げる。] ひとつだけ、聞いても? [ 出て行く直前、そちらを見る。 一瞬、彼の左手に目を落として。] W厄介事Wに、 たのしかった思い出はある? [ そんな下らない問いかけを投げた。 その答えがなんであろうと、 「そう」と頷いて。] ほな、おおきに [ と残して膝を折って頭を下げ、 そのまま出て行った。]* (191) 2020/08/16(Sun) 13:41:18 |