【人】 道具屋 フルリー・アルジャーノン━回想、今更ながら自己紹介━ [お抱えなんて耳障りの良い言葉でわたしは出会う人々に対してわたしを表現したが、実際は ただの、奴隷だったよ。 今でもその証は身体に残っている。 両親は子沢山。 娘なんて金が掛かるだけな上に、わたしは花嫁修業もからっきしで何の役にもたたないと来た。 料理のひとつでも出来れば、政略結婚やら狙えたのかもね。 そんなわけで、わたしは実にあっさり売り飛ばされましたとさ、おしまい。 だからわたしは、器用に生きるために、何でも挑むんだ] (193) 2021/08/14(Sat) 19:07:51 |