![]() | 【人】 日本舞踏家 月嶺 澄翔― ご挨拶・2 大守社長・古河さんと ― ありがとうございます。 ご一緒させていただいても……? [正直、一人だとまたおろおろとしてしまうところだった。 2人、話している風な、大守さん──いや、己の中ではやはり"大守社長"だ──と、古河さんの元、東堂さんと共に足を向ける。 >>176 彼らもまた、悠凛さんたちとは別の方向で華があった。 悠凛さん、七川さんを照らして見えるのは、眩いばかりの色鮮やかなライトだ。それはファッションショーのランウェイを照らす光であり、コンサートホールの眩いスポットライトであり。 対して、大守社長と古河さんの頭上に見えるのは、都会の夜のネオンのように感じられた。 当たり前にそこに在るもの。無いと寂しくなるもの。夜の街を空より明るく照らし、闇を作り、支配する。そんな空気。 人の気配を捨て、月の光たらんとする僕ら舞踏家にとっては、皆、それぞれ違う意味で眩しすぎる人々だった。] (203) Valkyrie 2025/08/08(Fri) 8:12:44 |