【人】 無口な使用人 ジゼル[ こんなに早くまた会えるなんてと、今買ったばかりの金平糖を握りしめて声を掛けようと近づく。その時。] ……あ、ごめん。 あまりに、綺麗だったから。>>178 [ …優しい騎士さん、クレソンさんの声が耳に触れた。 ピタリと足が止まる。 クレソンさんの前には、見慣れない衣装に身を包んだ女性がいた。…それもとびきり美しい、まるで異国のお姫様のような、素敵な女性。 …瞬間的に踵を返す。 絶対に足音を立てないように、そして紙袋を高く持ち上げて、顔が見えないようにして、後退りする。 そうねこれ昨日もしたわね、と自嘲しながら。 1秒でも早くこの場から離れようと思った。 …絶対に、気づかれないように、逃げ出すように走り去った。]* (203) 2020/05/14(Thu) 22:11:19 |