【人】 巫凪 桜花[手を伸ばさずとも届く距離に、寄り添うように腰掛ける彼。 頬に触れる唇>>179 それが受容の証だと感じるのは、刷り込みですらなく、 只の己の願望かも知れない。 けれど、彼の仕草は、揺らぐ心をそっと揺すって。 つい、沈めていたもうひとつの本音が滑り落ちた] ――…ここは、いやだ。 [魅了された、確かに。 けれど此処にいると、何かが変わってしまう気がする。 ずっと変わって欲しくないものが、少しずつ。 それは雷恩だけではない。予感が、する。 種は、いつ蒔かれていたのだろう。或いは、始まりから? この身の内にさえ、根を巡らせて巣食う何かを感じる。 それはきっと、新人類として『望ましくないもの』だ] (220) 2023/11/22(Wed) 8:17:12 |