[そもそも最初の頃も、俺があまりに"そういう態度"にならないもんだから、自覚なく秋月を焦らしていた経緯があったくらいで。

────俺も男だし、好きな奴と四六時中顔合わせてて
────我慢し続けるのは結構しんどい。

真顔で言われ、心臓がめちゃめちゃ跳ねた、春の夜。

俺は、秋月に"そういう意味"でちゃんと好かれていたって自覚すら無く、どころか己の心すらちゃんと解ってなかったんだよ。あん時は。

────今は。ちゃんと好きだし、色々自覚もあるよ。

解っていても、平常時に口に出すとか、無理だから。

んで、俺が難しく思ってるのを秋月は解ってくれてて、それを俺も知ってて、甘えてる。

もう色々全部以下次号！って感じで、あの飲み会から後、律にカミングアウトはできてないし、秋月をスケベ言語で煽るというミッションもこなせてはいないまま、もう季節は冬に突入しているのだった。]*