[問いかける彼女に向ける視線は常のように凪いでいる。
>>191]
……。
楽しむ、ということがわからない。
それは生きるためには必要不可欠でなかったから。
[見つめる。彼女と、「貴女」をみつめる。
彼女の投げかけと。
貴女の、言葉とを”同時に聞いて”
己は珍しく、少しだけ笑みを見せた。]
俺が頼まれて、是としたのだから
謝らずとも良いことだ。植物の香の娘。
――散歩。か。
前の段階。つまりは今日は
浅く触れ合ってみるということだな?
[散歩。でふと思い出した桜花との会話。
どうやらこの浮草研究所には栗鼠がいるらしい。]