【人】 二年生 田邊 夕鶴[そして、私からのお願いもう一つ、 「お勧め」の注文も叶えて貰い。>>68 私はお勧めの通りに、 粒あんのたい焼きを一つ、楓ちゃんから受け取って。 お会計の方は、食券でお願いしたのだけれど。 渡された包みに、添えられた飴。 ……それに触れない楓ちゃんの顔を見て。 いいのかなと思う気持ちと、 野暮な事は言いたくない気持ちで、揺れる事しばし。] ……ね、楓ちゃんも、あとで休憩するよね? もうすぐ花火も始まるし。 実は食券が余っているんだけど、 もし良かったら、楓ちゃんもこれで、好きなの食べて。 私からの奢り。なんて。 [そう言って、私の食券をもう一枚差し出した。 勿論、楓ちゃんにも自分の食券があったかもしれない。 けれど、それとこれとはまた、別という事で。 貰うばかりじゃなくて、 楓ちゃんにもお祭り楽しいんで欲しいから。 さて、受け取って貰えたなら、 先輩として面目躍如、にっこりと笑い。 遠慮されるようなら、食券は引っ込めて、 私は屋台を後にしよう。]* (246) 2021/07/26(Mon) 19:27:41 |