【人】 教会住みの娘 エヴィ[ 最後の音が、茜の空を舞って、 大勢の人々の頭上をしゃぼん玉のように ふわり漂っては、その何処かで、ぱち、と 弾けて消えました。 …はあ、と息を吐いて、視線は先程より 僅かに赤の色を増した空へ。 けれどふと静まり返った会場の様子に 気付けば>>233、やっぱり場違いだったのではと、 急に背中が寒くなります。 そのまま逃げるように舞台から下りようと した時に、耳に届く、声。>>234 ] …へ…? [ 思わず足を止めて、その声の方向に 顔を向けました。 …そこには、席から立ち上がって喝采を 送ってくださる、あの審査員の宮廷楽士の 女性がいて。>>234 ] (253) 2020/09/23(Wed) 14:21:31 |