【人】 『 大蛇 』 ラサルハグ 「ソフィアか。良い名だ。」 『 大蛇 』がそう呟いていると、 『ソフィア』がこちらを見つめ水と裏葉柳が結び合う。 その目は、『 大蛇 』の心を安らげる。 主と瓜二つでありながら異なる目の色。 この少女は主ではないと、『ソフィア』に対して 勝手な染色をせずに歩み寄れるように思えたからだ。 「我の名はラサルハグ。 お前達が神と呼ぶ、ただの蛇だ。 今はこうして人の姿形をしているがな。」 ソフィアの名を問うなら己の名も答えねばならぬ。 はぐらかすことに意味が無いことを 『 大蛇 』は今しがた痛感したところだ。 (255) 2021/06/17(Thu) 20:00:23 |