【人】 巫凪 桜花―楽園・緋雁と― [何気ない相槌を、二度繰り返す彼>>232 どこか、彼も腑に落ちるようだと思った。 『歩んで来た道に胸を張れるのは、いいことだと思う』 そう伝えてくれる彼らこそが、自分にとっての指針だ>>233] 緋雁が、そう言ってくれることの方が。 知らない誰かが決めた基準で、正しいと認められるよりも。 俺にとっては、嬉しいことだよ。 [こうして肩を並べ、共に在っても。 彼とは、聳える種の壁に隔てられている。 同じ感覚を分かち合えずとも、 壁に頬寄せ耳を押し当てるように、彼の言葉に耳をそばだてる。 続いた言葉には、少しだけ。 その理想の上にあったかも知れない世界に思いを馳せて、 頷いた*] (257) 2023/11/25(Sat) 20:54:45 |