【人】 管制官 スピカ【食堂/深夜】 [ふらふらと船内を歩く、普段ならこんな時間でも誰かは働いていて、すれ違ったりするものだが、今日は不思議と誰もとすれ違わない] [そこにたどり着いたのも、目的があったわけではない。 偶然だ] [消灯された無人の食堂に足を踏み入れる。 センサーは働いていないのか、非常用の点灯スイッチで食堂に明かりを灯す] [ふらふらと吸い寄せられるようにハヤシソースの入った鍋の前に立ち、力の入らない手で皿にライスを、ルーをかける。 ああ、零してそのままにしたの誰ってゲイザーに叱られるな、なんて思いながら ][ そこに誰かいるとちょっと嫌な気分になる いつもの場所でさして空腹感はないけれど 、ハヤシライスを一口含む]……おいしい。 [訳も分からず涙が出る。 気が付けば啜り泣きながら食べていて、食べているのか泣いているのかわからなくなった] [あっという間に皿が空になった] (258) 2022/07/18(Mon) 21:17:15 |