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人狼物語 三日月国

203 三月うさぎの不思議なテーブル


【人】 厨房担当 ゲイザー

[経緯はともあれ、速崎は『Madam March Hare』の一員となった。

 店長の御堂、オープニングスタッフの遠藤。彼女らと共に働く人々に、賑わう客たち。
 単に「不思議の国」のときめきを重視したような佇まいと、食事の確かな美味しさ、イギリス料理をテンプレ的に「まずい」ものとして排斥しない姿勢(当時、速崎はそう捉えた)――といった要素だけではない何かを、この店の屋根の下に集う人の中に見たような、そんな感覚。
 言葉の形では思い描けず何とも言えないけれど、何かあるような。
 『うさぎ』から感じたそんなところが、速崎にバイト志願を諦めさせなかったのだ。

 ……そこには、「遠藤さん>>52みたいな恰好の人がいられる職場なら私も」という期待も、あったのだろう。
 それは、後にこの『うさぎ』の門を叩いた後輩>>137の気づきとも、少し似ていたのかもしれない。]
(259) 2023/03/02(Thu) 8:48:10