【人】 二年生 鳳 凛………… [凛から紅葉の印象を聞いて、思案にふける長尾。>>248 紅葉と何らかの繋がりがあるのか。 ただ長尾もおそらく、紅葉が故人であることを知っていると察しつつも、凛が彼女のことについて話すことは躊躇われた。 なぜなら、凛が彼女と“知り合った”のは、彼女が既にこの世を去ってからだったから。 だからあえて何も言わず、長尾が口を開くのを待っていた。] ────…長尾先生… [思考の末、凛に尋ねられたこと。 彼はすぐにそれをなかったことにしようと首を振る。 けれど凛は、聞かなかったことには出来なかった。 凛は紅葉が好きだった。 例え幽霊でも、血濡れの姿でも。 初めて会った年の夏祭り。 彼女はお金がなくて、祭りに参加出来ない凛のために、いろんな食べ物を貰ってきてくれた。 夏祭りの時の紅葉は血濡れじゃなくて、本来の奇麗な彼女の姿になっていて、本当に嬉しそうで、楽しそうで。 そんな紅葉を見ているだけで凛も嬉しかったことを覚えている。] (259) 2021/07/24(Sat) 13:49:49 |