
![]() | 【人】 視覚喪失 エレノアー 夕方・食堂 ー [ベリニと別れてから、食堂に戻って休息を取る。 太陽に当たったからか、心地良い熱が残っていた。 身体が沈み込むような気怠さに疲れたと感じるものの、それは神の宮の外の疲労とはどこか違った。 骨が軋むような痛みや、身体を動かすのさえ億劫な程の重さは感じない。 湯を浴びて、一日を終えた時に感じるような、心地良い倦怠感だった。] 『たまには外に出るのもいいもんだねぇ。』 [そう呟いて、夕食時までのんびりと過ごす。 もし誰か来たなら、他愛もない雑談をしようと話しかける。 娯楽の少ないこの宮で、アタシの一番の娯楽は他者との会話だ。 身のないものだろうが、一言二言の淡白な会話だろうが。 色彩を喪って、以前よりもずっと音に敏感になったからこそ、他愛のない話にも楽しみを見いだせた。]* (271) 2024/08/26(Mon) 10:57:23 |