【人】 灯守り“霜降” 月輪─現在:会場入口近辺─ [ 入口近辺が騒がしくなる少し前、聞き慣れた声が響きました>>133] あっ、茉莉ー! [ 淡いオレンジ色のボレロを纏った声の主へと駆け寄ります。 外見は私とそう変わらない年頃に見え、 年長者も多い灯守りの中、比較的年季が浅い方なのもあり、 気が付けば意気投合していました。 茉莉と初めて会ったのは、芒種様への用で彼女の統治域へ 出向いた際のこと。 「この方は?」と、彼女の傍らにいた女の子のことを お尋ねしたのです。 その時、彼女が立春の灯守りに着任したばかりだったと 知るのですが。 思い出すのは、私が灯守りになって間もない頃。 右も左も分からず、既に紫明様は領域を離れた後。 同じように先輩や友人に泣きついていたのも記憶に新しく 「今度は私が先輩にしてもらったことを返すから!」と 張り切っていたのです。 彼女の部屋を構成する一つである、50センチ位の大きさの 白くてふわふわなうさぎのぬいぐるみ>>131は 私からのプレゼント。 寂しくなったらこれを抱っこして寝てね、と 就任祝いという名目で押し付けたのだったかしら。] (290) 2022/01/17(Mon) 19:42:29 |