【人】 狐娘 レイう、うん……、 [シャオロンの声に頷いて、すうはあと深呼吸を一つ。 驚いたり喜んだり泣いたりして、未だ獣耳は消えることはなかった。 ぽふぽふと土を叩く尻尾はスリットの間を通り、隠れた腿を見せる。 起き上がる彼に、自身のことよりも先に汚れを払い落とすのを手伝って、しゅんとしおらしく俯く。] ……うん……、 [返す言葉もない。 頷くことしか出来ずにお礼を告げて手巾を受け取った。 目の辺りを指摘されて、目元をなぞれば指の腹に化粧の名残がつく。 みっともないところを見られて、恥ずかしさに慌てて手巾で目元を拭った。] (293) 2021/12/04(Sat) 23:53:00 |