【人】 客 葉月-そうして、あの店の中- [結局、カフェでは腹に溜まるものは口にしなかった。 なので今猛烈にお腹が空いている。 けれど注文より先に、俺は口を開いた。 カウンターのその向こう。そこにゲイザーちゃんがいたのなら] ね、ゲイザーちゃん。 ──俺はね、君が好きだよ。 君が他の誰を好きでも関係ない。 君の心に誰がいようと関係ない。 ひとりの人間として、君が好きだ。 こたえてくれなくて大丈夫。 伝えたかっただけだから。困らせたらごめんね。 [少し眉を下げて笑いながら、そう言葉を紡ぐだろう**] (293) 2023/03/07(Tue) 23:42:40 |