人狼物語 三日月国

203 三月うさぎの不思議なテーブル


【人】 店員 ミスミ

[桜の塩漬けからどれぐらい塩を抜くかはニュアンスのラインなのだが、塩が多すぎてはいけないのは事実だ。
ごく薄くスライスした酢橘まで準備できたら、コリンズグラスに氷を少なめに積み上げたあとバースプーンで一回、二回、くるくるとグラスと氷を馴染ませる。
程よく冷えたそのグラスに注ぎ入れるのは香りの柔らかなスコッチウイスキー、バースプーンで今度はうウイスキーと氷を馴染ませてその上に注ぎ足すのは濃いピンク、桜のエクストラクト。

春っぽい色目が重要なのでいまは馴染ませることなくうえから静かにソーダを足して、ソーダがグラスの3/5を満たしたら、そこに塩を抜いた八重桜をそっとスプーンで押し込み、グラスの淵へとスライスした酢橘をひと回しさせて酸味のアクセント付けと薫りづけ。
それが終われば、酢橘も八重桜と同じくグラスの中へ。
琥珀色の上に濃いピンクが重なるそのグラデーションがぐちゃりと崩れないように慎重にステアは縦にバースプーンを動かして二回だけ]
(299) azumi 2023/03/11(Sat) 0:06:56