【人】 1年生 朝霞 純>>316 [差しのべられた手を取ろうとして、その取ろうとした手が止まる。 優しい津崎さん言葉。どこかあやすような。] 私、帰りたくない。 津崎さんを置いて帰りたくない。 私、今は自分の心配なんか、していません。 私は津崎さんに生きててほしくて、だから、津崎さんを置いていくのが心配。 勿論、他の皆も心配だけど。 でも、私、やっぱり津崎さんのことが心配で、だから帰りたくない。 [必死に絞り出す、咄嗟に出た言葉はどれも洗練されていなかったが、どれも本心だった。 そして手をとる、その暖かさを確かめる。 命の脈動を確かめる。] こうしていると生きているように思えるのに、もしかしたら死んでいるかもしれないから。 だから何度も確かめたくなる、でもそれは、津崎さんにしかやったことがなくて、津崎さんが生きているって確かめたくて。 それで好きだっていうのはおかしいですか? [呼吸が苦しかった、顔色が悪い自覚があった。 でも、ただ混乱しているだなんていわれるのは悲しかった。] (317) 2022/09/11(Sun) 19:54:14 |