【人】 2年生 松本志信[不思議なことにこの“死にたがり”は何故か人に頼られることが多かった。 自覚はしていない。 していたとしたら、自分なら真っ先にリストから外すけどなって笑うと思う。 何がそうさせるのかはわからないが、所謂ところの“庇護する側”なのだろう。 誰相手でもそれを苦と思ったことは一度もない。 老若男女問わず、もちろん今まさにも、だ。] 青林檎。 道案内してくれたぜ、霧ん中で遊んでたら。 [だからきっと今は付近に滲む赤も 瑞々しい林檎の果汁のようだったのだろう。 その肌から毀れた血の匂いも、色も。 信じるよと伝えるように、一つ頷いて。] ついでだが…これは俺の推測だ。 本当にそうかどうかは何の保証も、証拠もねぇ。 まあ、一説と思って。 [俺の言葉を疑わず聞いてくれるのならと 今まで思ってきたことを溢していく。 煙草の紫煙を吐き出すように、少しずつ。] (332) 2022/09/07(Wed) 23:09:36 |