【人】 2年生 松本志信 この空間は、シュレディンガーの猫の箱ん中だ。 半分生存した自分と、半分死亡した自分とが重なり合った状態で居る。 天使が迎えに来るまで“箱を開けられるまで”。 俺たち自身が多分、不安定なんだと思う。 [死や恐怖、嫌いなもの、レッテル、マイナス思考に引っ張られる自分と 生や希望、好きなもの、中立や客観、プラス思考で動ける自分と その狭間できっと揺れ動いているんじゃないだろうか。] だから、自我をしっかり保った方がいい。 …と、思う。 [もしかしたらそれで最後の生存者を決めようとしている とも思ったが、さすがにそれは空想に近すぎて口に出すことはせずに置いた。 ただ] 今まで無害だっただけで、今後そうとは限らない。保証はない。 …───ったって、そんな気ィ張る必要はねぇと思うけどな。 [そこまで言って、触れた肩をポンポンと安心させるように叩き。] 揶揄われまくってんのも癪だろ。 気丈で居りゃいいのよ、だいじょぶダイジョブ。 (335) 2022/09/07(Wed) 23:12:46 |