【人】 軍医 ルーク[ 彼が話そうとしている話の内容については、 タブレットの話を聞くなら、過るものはある。 こちらから口に出そうとはせずに、 タブレットを見てくれたかという問いには頷きを返した。] 総攻撃の前に、読んでた。 その場で返事も書いたよ。 いつ渡せるか分からないけれど、 なんだか、黙っていられなかったから。 どうしてもその場で書いてしまいたかったんだ。 壊れてないし、動作も確かめたから大丈夫。 東の外壁に置いておくいつもの方法だったら、 巻き込まれて壊れていたかもしれない。 ぺんぎんに渡してもらって良かった。 [ もしかしたら、あのときは。 “いつかはちゃんと届けられる”と信じたいがために、 願掛けをするように、返事を書いていたのかもしれない。 枕元に置いていたタブレットを取って、彼に手渡す。 書かれていた返事の後半は、地上に行く話。>>3:$14 自分は当たり前のように、 “一緒に行く”場面を想定して書いていた。 それは、口調の端々から伝わることだろうけれど、 そういえば『一緒に行く』と書いてはいなかったことに、 いま気付く。 一人で行かせるなんて想像もしていなかったことだから、 すっかりそこに自分もいる想定で描いていた。] (336) 2020/05/31(Sun) 14:30:59 |