![]() | 【人】 日本舞踏家 月嶺 澄翔[ぽつぽつと会話し、笙の練習をし、お茶を点てて。 踊りの稽古やリハーサルなどではない限り、いやそのあたりを含めても、こんなに長くたった一人の人と相対したことは、これまでほとんど無かった気がする。 客人の前で白湯はどうだろうと思ったものの、一番飲みたかったのはそれだったから、つい、東堂さんにはお薄を出しつつも己は揃いの茶碗で白湯を口にしていた。] その……味の濃いものが、あまり得意ではなくて。 [でもただの好き嫌いの範囲内でアレルギーなどではないので……と、白湯をすす、と口にする。 >>336 甘さがやや控えめな、うちのきんつばは、好き。上品に切り分けた一切れを口に運んで。] 私の解釈通りに…………。 [でも演技は本当、素人なんですよと視線を落としつつ、けれど、やってみようと思ったのは自分だ。 まずは東堂さんに告げられた通り、己の思うまま、やってみるしかないと思った。 とはいえ、おにぎりは。おにぎりだけは。どうにも、いかんともし難い問題で。] (347) Valkyrie 2025/08/09(Sat) 22:16:03 |