
![]() | 【人】 【SGM】 長原さとみ◉コーディネートレッスン◉ #日本沈没編 >>137 その日、ひとつの嘘が暴かれた。 或いは予見し得ることだったのかもしれない。 見ないフリをしていた? ──否。 私は、いいえ、誰もが、 それに気付きたくなかったのだ 。▶︎20XX年11月某日 この数日で気温は急激に下がった。終わりを引き伸ばしたがるだらしのない夏は、申し訳程度の秋を道連れにあっさりと姿を消したのだ。嘗ての男を思い出すようで、私は苦い笑みを溢しながら下ろし立てのトレーニングウェアに袖を通す。本格的に冷え込む前に、鈍り切った身体を鍛え直さなければならない。伊達襟の遊び心が、憂鬱な気分を僅か慰めてくれた。自分へのご褒美には甘いものでも用意しておこうか。 ジャージ上下 ■ /伊達襟■ /ショートソックス■ /厚底スニーカー■ /アイス味のキャラメル▶︎20XX年11月26日 それは突然のことだった。閃光。霞む視界をやっとで回復した時には、既に決定的な何かは起こってしまっていた。見下ろせばいつでも疎開に向かえるかのような万全の装い。パーカーの銀のエンゼルは何も覆い隠してはくれなかった。神を僭称する謎の子持ち女。私はこの声を知っている。知っていた、筈なのに──。嗚呼。大音量のアラームの如く、私の脳内では七つの喇叭が吹き荒れていた。 セーラー服 ■ /ジャージ■ /ショートソックス■ /上履き■ ■ /銀のエンゼル柄パ−カー■ /大音量の目覚まし時計▶︎20XX年11月27-29日 (記述は見当たらない) ▶︎20XX年11月30日 そして全てはこの日へと繋がる。 私の知り得ることは知り尽くした。残るはただ、"何を選ぶか"、それだけのこと。surviveとは覚悟そのものである。最低限の装備に身を包み、私は一歩を踏み出そう。誰に見せるでもないストッキングにこの柄を選んだのは、穏やかだった時代への最後の未練だったかもしれない。 ツナギ ■ /サイ柄のストッキング■ /厚底スニーカー■ /アーミーな上着■ /ヘルメット■ (350) 2024/11/30(Sat) 17:38:58 |