【人】 4年生 小泉義哉―― 現在・美術館 ―― [ 館内での芸術鑑賞中。 ゆっくりと足を動かしながら、 義哉は一つ一つの絵画を眺めていた。 先ほど見ていたの絵画は、 自ら糸を切ったマリオネットが、 ボロボロになって地面に倒れ伏している構図で、 色味も薄暗くて、幸福感に欠けるようで。 糸の持ち主に支配されるのと、 ]糸に雁字搦めにされるのと、 糸を切って自ら歩き出そうとしたところで うまくいかずに倒れ伏すのと、 果たしてどれが幸せなのか。 それともどれも不幸でしかないのか。 義哉にはさっぱり分からない (373) 2022/09/03(Sat) 2:52:55 |