【人】 夢幻 ハツナこれは……何てことのない、ひとりごと……なのですが……。 [独り言だとハツナは言ったが、ハツナは確かに、他者の存在をイメージしていた。それが「具体的な誰か」だという訳でもまた、なかったが] ハツナは……夢という言葉を見て、何を連想するのかと言われると……「地獄」だと答えるでしょう。 [窓の外に目を向ける。 地獄という、希望的なイメージのある夢とは正反対の言葉をあげた彼女の目線が、今度は「具体的な誰か」を見ているかのように、少しだけ笑っていた] 生きている限り、みんな何かしらの夢をもって生きているはずですが……生きている限り、必ず死を迎えることになる……。すなわち、地獄というのは「夢の墓場」という訳で、ございます……。 (376) 2022/12/31(Sat) 4:25:25 |