
![]() | 【人】 味覚喪失 ラグナ― 夜:倉庫 ― [エンテと話し終えた後に再再度の倉庫へと入った。 三度目の来訪ともなると他者を慮るのも億劫となり、たとえまだ滞在者が居たとしても簡素な挨拶だけで済ませて用事を果たそうとしただろう。居なければそれで、ただ黙々と遂行するのみだ。 書架の高い所に差し込まれている本を一冊抜き、描かれている内容を『見』て、目的の本であるかを確かめる。確かにその本だと分かれば持ち出し、足早に倉庫を後にした。 その本は宗教画や偶像、聖遺物まとめられた書物だった。 文字よりも絵の分量が多く、また多彩な色彩が載っている、宗教自体に興味も知識もなくとも楽しめる様な内容の物。] (384) 2024/08/27(Tue) 0:57:40 |