【人】 1年生 朝霞 純【小泉さんへの手紙】 小泉義哉様へ 記憶喪失の折は本当にご迷惑をおかけしました。 集合写真のときに行き場をなくしていた私に声をかけてくださったこと。それよりも以前、パンの試食をさせてもらったときのこと。そのときのことを思い出して、夢の中で帰る私のために食べられる料理を作ってくださったこと。 あなたの心遣いに、いつも助けられて、その度に心が少し楽になりました。 最後に食べたフルーツポンチ、食べれてよかったと思います。 小泉さんの焼いたパンも食べてみたかったけれど。 きっとあなたの味は、形が変わって工藤さんに受け継がれているから。 私は工藤さんのパンを食べて、小泉さんの味に想いを馳せようと思います。 同じ味ではないけれど、小泉さんから受け継がれた味は作る人が変わっても伝わっていくものがあると思うから。 手紙も含めて、私はあなたから沢山のものを受け取りました。 そして、それらを抱えて生きていきます。 ありがとう。そしてさようなら。 あなたの天国への旅路が、平穏無事であることを切に願っています。 そして出来るなら、天国から私たちのことを見守っていてください。 朝霞純より (393) 2022/09/19(Mon) 21:36:19 |