人狼物語 三日月国

124 【身内P村】二十四節気の灯守り【R15RP村】


【人】 灯守り 芒種

[ ある種の生存本能みたいに、或いは何も考えてないみたいに
  わけもなく無条件に、不思議と母親以上にわたしに懐いた
  熱くて湿った重たいおかしな生き物は

  今も変わらず、一度だって変わることなく
  わたしがまるで太陽であるかのように、
  ひまわりみたいに真っ直ぐにわたしの後を追いかけてくる。

  もうものを知らない子供でもなければ
  生き方だって自分で選んで望み掴み取って
  立派な一人前の灯守りになってもなお。

  ほかの道も見つからず億劫になって成り行きで
 『芒種』という名だけを継いで
  怠惰にただの飾りで有り続ける
  誇れるものなど何もないわたしを、盲目に慕って。

  あの子が盲信する幻想みたいな『理想の姉』を
  いっそひといきに殺してしまえたら……
  そうしてあのこがわたしに幻滅してくれたら
  きっといまよりずっと楽に息ができるのに。

  取り繕うよりずっとずっと簡単であるはずの
  それが未だに、できずにいる。
  あの日、伸ばされるちいさなその手の
  心地よさを、知ってしまったせいで。* ]
(414) yahiro 2022/01/18(Tue) 6:00:43