【人】 3年生 黒崎 柚樹―― 回想・集合写真の後 ―― [滔々と声をかけてくれる小泉さんは >>406 、何と言うか、とても"先輩"だ。 でも、この人にも色々と思い悩む時期があって、こうして年長者に助言を乞うた過去もあったりしたのかな────などと、思ってしまった。 悩みの大小、質の差こそあれ、この世に悩みの無い人など、おそらくそうそう居ないのだろうから。] ………………。 …………………や、 [────リスク。タイミング。隠しておきたい理由。 小泉さんがかけてくれる言葉は、全部、私を楽にしようしてくれる気遣いに溢れている。 この人は、良い人。怖くない人。 私は、"ありがとう"と静かに頷けばそれで話は綺麗に終わったのだろうに。 困った風に首を横に振る私の態度は、否定と拒否、"それ以上言わないで"を告げるに等しいものだった。] …………結局、私は、自分が傷つきたくない。 ────────それだけなんです。 [口調に吐き捨てるような色が混ざってしまった事に気付いた私は取り繕うように写真云々の話に変え、だから去る時は、少し逃げるような足取りになってしまっていたんだと思う。*] (418) 2022/09/03(Sat) 12:12:13 |