人狼物語 三日月国

148 霧の夜、惑え酒場のタランテラ


【人】 ユスターシュ

 

 ……なんつーか、こざっぱりはしてる
 けど華がねーなぁここ


[なにせここに居るのは何の因果か野郎だらけだ。
 あの子なら、うちの娘なら野の花を活けて、花より可愛らしい笑顔を振りまいていたものだ。


 そうだ、と思い至ってちょっと
 と裏から外に出て野の花をいくつか風の魔法を使って摘み取った。

 それを戻ってカウンターの端に、花瓶なんて上等なものが見つからなかったから古いグラスに水を入れて飾った。
 似合わないと思われれば同意しかない行為。


 その花を、懐かしむように
 愛おしむように手でなぞる。]
 
(428) もやむ 2022/05/22(Sun) 20:37:30